田舎でのお葬式の変化について

私の実家は人口6万人ほどの地方都市で、今でも町内会が機能しているような田舎です。神社で開催される盆踊りなど、町内会が主催となる行事もあります。
そのため、お葬式ともなると、町内の人が総出で手伝いにくるのが習慣でしたが、今では変わってきて、町内の人が、お手伝いすることはほとんどなく家族葬にする方や、葬儀に参列するだけになっているようです。そのきっかけとなったのが、全国に支店を持つ葬儀会館が進出してきたことです。
かつてはお寺でのお葬式が多かったため、手伝いの人も必要としていましたが、葬儀会館では、全て葬儀社の方が取り計らってくれます。私の父が亡くなった時も、その葬儀会館でお葬式をしたので、遺族がすることといえば、棺や香典返しを選ぶことと、当日の受付けくらいです。(香典を受け取ることになるため、母の従妹にお願いしました。)とはいえ、全てお任せのようなお葬式でも、いろいろと気を遣うことがあり、葬儀の最中は悲しみに浸っている余裕はありませんでした。
最近は家族葬にする方たちが増えているようですが、大勢の人が訪れてあれこれ気を遣うお葬式には、家族を失った直後の悲しみが少し紛れるという一面があるようです。